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“壊れる前に直す”ってどうやるの?現場で使える予知保全の考え方と導入のコツ

  • 執筆者の写真: Yusuke Yoshihara
    Yusuke Yoshihara
  • 4月20日
  • 読了時間: 3分

はじめに

予知保全」という言葉、最近よく聞きませんか?でも実際には「なんか難しそう」「結局どうすればいいの?」という声も多くあります。

この記事では、予知保全ってどんな考え方なのか?そして、特別な機器がなくても“今から始められる方法”を、やさしく解説していきます。

家庭の蛇口や車のタイヤといった身近な例も交えながら、“未来を読む保全”の入り口を一緒にのぞいてみましょう。


目次

1. 予知保全とは何か?予防保全との違い
2. 「壊れる前に気づく」ってどうやる?
3. データだけじゃない!“変化”に気づく力
4. 身近な予知保全:車・水道の例
5. 小さく始める3ステップ導入法


1. 予知保全とは何か?予防保全との違い

まずは言葉の整理から。

用語

意味

例(車)

事後保全

壊れたら直す

故障してから修理

予防保全

壊れる前に決まったタイミングで整備

1年ごとの点検

予知保全

故障の“兆候”を捉えて、タイミングを見極めて対応

タイヤの減り具合やブレーキ音で整備を判断

予知保全のポイントは、状態を見て“今がその時か?”を判断することなんです。


2. 「壊れる前に気づく」ってどうやる?

ポイントは以下の2つ:

1)しきい値(基準)を決める

例えば、あるモーターの振動が「通常:2 mm/s2、異常の兆候:4 mm/s2以上」とわかっていれば…

→ 計測して4 mm/sを超えたら要注意!と判断できる

2)変化の傾向を見る(トレンド分析)

毎日のデータを記録して、「徐々に振動が上がってきている」など“変化の傾き”を見る

グラフで言えばこういうイメージ:

振動レベル  
│        / 
│      /   
│    /     
│  /       
└──────────────
     時間

➡ この変化の傾向こそ、予知保全の“勘どころ”!


3. データだけじゃない!“変化”に気づく力

データが取れなくても、五感+記録で兆候に気づくことは可能です。

たとえば…

  • 「この前より音が高くなった」

  • 「普段より温度が高い気がする」

  • 「触ったときの振動がいつもと違う」

主観でも記録すれば“定量的な変化”に変わる

📒 「点検ノート」や「共有アプリ」で、“なんとなくの違和感”を言語化して記録することが、予知保全の第一歩!


4. 身近な予知保全:車・水道の例

🚗 車のタイヤ

  • 目視で溝の減りを確認→少なくなってきたら交換

  • 「走行時に音が大きくなった」→ボルト緩みのサインかも?

🚰 家庭の水道

  • 「夜にカンカン音がするようになった」→ 配管の振動兆候

  • 「水圧が弱くなった」→ フィルター詰まりの兆候かも?

“変化”を早くキャッチして未然に対応できるのが予知保全の真骨頂!


5. 小さく始める3ステップ導入法

1)「どこを見れば異常がわかるか」を決める

例:

  • モーターなら → 振動と温度

  • 配管なら → 音と揺れ

2)「正常な状態」を記録しておく

→ 最初に“普通の状態”を測っておくことが大事

3)「変化に気づくルール」を共有する

→ 例:「音が変わったらノートに書く」「温度+5℃で報告」


まとめ

✅ 要点3つ

  1. 予知保全とは「兆候を見て、壊れる前に対応する」保全

  2. 変化の兆しに気づく力=点検×記録×共有

  3. データがなくても、小さく始めることはできる!


保全-No.6

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