配管の話

SwRI配管振動評価線図とは?

Wed Jun 11

SwRI配管振動評価線図とは?

~ 変位×周波数で"危険な振動"を見抜く4つの判断ライン ~

はじめに

工場やプラントで「配管が揺れているけど、どこまでが危険なのか?」という判断に悩んだ経験はないでしょうか?その判断の軸として、SwRI(Southwest Research Institute)が提案している「振動評価線図(変位 vs 周波数)」が、多くの現場で活用されています。

SwRIの振動基準線図とは

SwRIが1980年代に発表したこの図は、配管のピーク変位(mm)と周波数(Hz)を組み合わせて、"疲労破壊のリスク"を評価するための経験則チャートです。

  • 縦軸:振動変位(Peak-to-Peak mm)
  • 横軸:振動周波数(Hz)

4本の評価ラインとその意味

ライン名意味推奨されるアクション
Design設計目標レベル安心して運転可能
Marginal許容レベル(設計内)点検継続でOK
Correction許容レベル詳細調査・振動源対策
Danger破損限界レベル即対処・運転条件見直し

⚠️ 特にDangerより大きな振動レベルであれば"要注意"です。配管破損の多くはこの領域で確認されています。

成り立ち:実測データに基づく信頼性

📊 石油・ガス・化学プラントなどの約4000件以上の振動事例・破損データをもとに設計されました。振幅が大きい × 周波数が中〜高域(20〜70Hz)→ 金属疲労の原因。

実際の適用例

ケース①:30Hz, 0.6mm → Correction領域

油圧ユニットのリターン配管。隣接機器(モーター)の共振が原因。支持方法変更+モーターマウント追加でDesign内へ改善。

ケース②:5Hz, 1.2mm → Danger領域

スチームライン。Ω継手&ルート再設計を実施。

注意点と補足知識

  • 📌 Steel系の材料で適用される(樹脂系などには当てはまらない)
  • 薬品による腐食などの材料腐食は考慮されていない
  • 外力に対する損傷(工具による傷付き、地震によるダメージ等)は考慮されていない

まとめ

  • ✅ SwRI基準線図は、配管振動の"安全判断"を助ける経験則グラフ
  • ✅ 4つのゾーン(Design/Marginal/Correction/Danger)が判断の目安になる
  • ✅ 計測 → プロット → 判断 → 対策 という流れを現場で再現可能
  • ✅ 他の判断手法との"補完ツール"として使うのがベスト
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