Someraって何ができるの?─保全管理SaaSの全体像
はじめに
「保全の記録、どこに残してますか?」
この質問に対して、多くの現場担当者が「紙の点検表」「Excel」「担当者の記憶」と答えます。それぞれに記録はある。でも、バラバラで一か所にまとまっていない。
その結果、「あの設備、いつ修理したっけ?」「前任者が何を見ていたのか、引き継ぎ資料に書いてない」「工場長に設備の現状を聞かれても、すぐ答えられない」といった場面が繰り返されます。
Someraは、こうした課題を解決するために開発した保全管理SaaSです。計測・点検・修理履歴を「設備カルテ」としてひとつの場所に集約し、現場担当者から管理職まで、同じ情報を同じ画面で共有できるようにします。
💡 この記事で得られること
- Someraがどんなアプリか、何を解決するために作ったか
- 「設備カルテ」というコンセプトの基本的な考え方
- 無料で試せる範囲と、プランの全体像
1. Someraとはどんなアプリか
Someraは、工場の設備保全に必要な情報をひとつに集約する**保全管理SaaS(スマートフォン+Web)**です。
SomEra(ソメラ)という名前は、タイ語で「修理する」「保守する」を意味するSOM(สม)と、時間を積み重ねる(era)というイメージを組み合わせています。設備の記録を時系列で蓄積していくことへの思いが込められています。
1.1 Someraでできること
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| 設備カルテ | 設備ごとに振動計測・点検・修理履歴を一元管理。設備の「記録帳」 |
| 振動診断(内蔵) | SOMPIPEとSOMEQUIPの計測エンジンを内蔵。スマホで計測→カルテへ自動記録 |
| 巡回チェックリスト | 定期点検のチェックリストをスマホで実施し、結果をカルテに蓄積 |
| ダッシュボード | 工場全体の設備健全度を一覧表示。「どの設備が要注意か」を即座に把握 |
| レポート自動生成 | ISO監査・本社報告に使える点検レポートをワンクリックで出力 |
これらの機能がひとつのアプリの中にあり、計測→記録→管理→報告のサイクルを完結できます。
1.2 どんな現場に向いているか
SOMEQUIPやSOMPIPEはスタンドアロンの診断アプリですが、Someraはそれらをさらに「管理」へ昇華させるためのプラットフォームです。
- 設備が複数あり、それぞれの状態を一覧で把握したい
- 担当者が複数いて、記録を共有したい
- 上司や工場長に、設備の現状を報告書としてまとめたい
- 紙やExcelの点検表を廃止して、スマホで完結させたい
こういったニーズを持つ現場に向けて設計しました。
2. 「設備カルテ」とは何か
2.1 お医者さんのカルテと同じ発想
「設備カルテ」というコンセプトは、医療のカルテからヒントを得ています。
患者が病院を受診するとき、医師は過去の診察記録・検査結果・処方履歴を確認してから診断します。初診でも「いつ、何が、どう変わったか」が一目でわかるため、的確な判断ができます。
設備保全も同じはずです。「この設備は、いつ導入されて・どんな点検を受けて・何度修理されて・今どんな状態なのか」がわかれば、判断の精度が上がります。でも多くの現場では、この情報がバラバラに存在していて、一か所でまとめて見られません。
Someraの設備カルテは、その「設備版カルテ」を実現します。
2.2 カルテに蓄積される情報
設備カルテに記録される情報は、主に3種類です。
① 計測記録
SOMPIPEやSOMEQUIPで計測した振動データが、計測のたびに自動的にカルテへ記録されます。SomeraにはこれらのエンジンがSomera内に内蔵されており、アプリを切り替えることなく計測→記録が完結します。
② 点検チェック記録
定期巡回点検のチェックリストをスマホで実施すると、実施日・担当者・チェック結果がカルテに蓄積されます。紙の点検表への記入→台帳転記という二重作業がなくなります。
③ 修理・対策履歴
ベアリング交換・芯出し調整・部品修理などの作業記録を、設備ごとに紐付けて保存できます。「いつ・何をした・誰がやった・費用はいくら」を残すことで、修理コストの可視化と次回交換時期の推定に活用できます。
2.3 カルテが蓄積されるほど「見えてくる」ものがある
設備カルテを継続的につけていくと、単なる記録以上の価値が生まれます。
仮に、あるポンプを毎月SOMEQUIPで計測していたとします。最初の1年はZone B(許容範囲)で安定していたものが、14か月目からゾーンの数値が上昇し始め、18か月目にZone Cへ移行した——このトレンドが設備カルテには記録されています。
このデータがあれば、「過去の傾向から見て、あと3〜4か月でZone Dに達するかもしれない」という予測が立てられます。突発停止を待たず、計画的に修理・部品交換の手配ができます。これが「設備カルテが工場の資産になる」という意味です。
3. SOMPIPEとSOMEQUIPとの関係
Someraは、SOMPIPEとSOMEQUIPと連携する上位レイヤーのアプリです。
| アプリ | 役割 |
|---|---|
| SOMPIPE | 配管の振動を測定・診断するスタンドアロンアプリ |
| SOMEQUIP | 回転機械の振動を測定・診断するスタンドアロンアプリ |
| Somera | 計測データを設備カルテに集約し、工場全体を管理するプラットフォーム |
SOMPIPEとSOMEQUIPは「診断ツール」、Someraは「管理プラットフォーム」という位置づけです。
Someraには両アプリの計測エンジンが内蔵されているため、Someraだけ使えばSOMPIPE・SOMEQUIPを別途起動する必要はありません。逆に、診断だけでよい場面ではSOMPIPEやSOMEQUIPを単体で使い、記録が必要になったときにSomeraを導入するという段階的な使い方も可能です。
4. プランと料金の全体像
Someraは、工場の規模に合わせた4つのプランがあります。
| プラン | 月額 | 設備台数 | ユーザー数 |
|---|---|---|---|
| お試し | 無料 | 3台 | 1名 |
| 設備プラン | ¥9,800 | 30台 | 3名 |
| 工場プラン | ¥24,800 | 100台 | 10名 |
| 拠点プラン | 要相談 | 無制限 | 無制限 |
まず無料・3台から始められます。クレジットカードの登録も不要です。設備が増えたり、チームで使いたくなったりしたタイミングでプランを変更できます。
5. まとめ:「設備の記憶を、工場の資産に」
Someraのミッションは、保全記録を「誰かの記憶」から「工場全体の共有資産」へと変えることです。
これまでベテランの頭の中にあった設備知識・感覚・判断基準を、データとして残し、誰でもアクセスできる形にする。その積み重ねが、担当者が変わっても揺らがない保全体制をつくります。
📌 この記事のポイント3つ
- Someraは計測・点検・修理履歴を「設備カルテ」に集約する保全管理SaaSで、SOMPIPEとSOMEQUIPの計測エンジンを内蔵している
- 設備カルテは医療のカルテと同じ発想──設備の変化の履歴が蓄積されるほど、予測精度が上がる
- 3台・無料・クレジットカード不要で今日から使い始められる
💡 明日から現場でできること
- Someraをダウンロードして、最も気になっている設備1台のカルテを作ってみる
- 今日の振動計測結果を1件入力して、カルテの「感覚」をつかむ
- 点検チェックリストの項目を1枚分入力して、紙の代わりになるか試す