Somera 開発ストーリー

「まず3台・無料」の意味──料金設計の背景と中小工場への思い

Fri Mar 20

「まず3台・無料」の意味──料金設計の背景と中小工場への思い

はじめに

「月9,800円って、うちみたいな規模でも効果があるの?」

「無料って言っても、どうせ使えない機能ばかりで、すぐ有料に誘導されるんでしょ?」

新しいSaaSサービスを見ると、こういった疑問が浮かぶのは自然なことです。Someraの料金設計に込めた考え方は、「中小工場が本当に使い始められるかどうか」から逆算しています。この記事では、その背景と意図を正直に説明します。

💡 この記事で得られること

  • 「まず3台・無料」という設計判断の理由
  • 各プランがどんな規模・状況の工場を想定しているか
  • Someraの費用対効果について、数字ベースで考える視点

1. なぜ「まず3台・無料」にしたのか

1.1 「使ってみないと価値がわからない」問題

ソフトウェアの導入を決める際、最も難しいのは「使う前に価値を判断しなければならない」という点です。

説明を読んで「良さそう」と思っても、実際の現場で使えるかどうか、自社の設備に合うかどうかは、使ってみるまでわかりません。特に保全現場では「机上の話より現場で試してから」という判断が合理的です。

無料プランを用意した理由は、この問題を解消するためです。クレジットカード登録不要で、設備3台まで制限なく試せます。「まず使ってみて、価値を感じてからお金を払う」という順序で判断できます。

1.2 「3台」という設備数の根拠

「なぜ3台なのか?」という質問をよく受けます。

3台という数は、「設備カルテをつけることの価値が体験できる最小単位」として設定しました。

1台だけだと「これがどう役立つのか」の全体像が見えにくい。でも3台のカルテを同時につけ、それぞれの振動傾向を比較したり、チェックリストを定期的に実施したりするうちに、「設備ごとの差が見える」「傾向が出てくる」という体験が生まれます。この体験が「もっと多くの設備を管理したい」というアップグレードの動機につながる、と考えています。

2. 各プランの想定と選び方

2.1 プラン設計の考え方

Someraのプランは、「工場の設備台数」と「チームの人数」を基準に設計しています。

プラン月額設備台数ユーザー数主な想定
お試し無料3台1名まず試したい・小規模現場
設備プラン¥9,80030台3名中小工場の主力設備を管理
工場プラン¥24,800100台10名工場全体を複数担当者で管理
拠点プラン要相談無制限無制限多拠点・大規模展開

設備プランの¥9,800は、「保全担当者1人が管理する主要設備30台」を想定しています。ポンプ・モーター・コンプレッサーなど、日常的に計測と点検チェックを行うべき設備を網羅できる規模です。

2.2 「設備プラン(¥9,800/月)」の費用対効果

¥9,800という数字を高いと感じるか、安いと感じるかは、比較の基準によります。

突発停止1件と比べると

製造現場での突発停止は、規模や業種によりますが、1件あたり数十万〜数百万円の損失になることがあります(修理費用・生産損失・残業代・顧客対応コスト)。

仮に、Someraによる傾向管理で突発停止を1件回避できたとすれば、その費用は1回の停止損失の数十分の一以下です。

コスト構造の比較

手段初期コスト月次コスト限界
紙の点検表ほぼゼロ印刷・保管・転記の人件費検索性ゼロ・属人化
Excel管理ほぼゼロ入力・集計の人件費複数人共有が難しい・更新が止まる
専用振動計数十〜数百万円保守・較正費用操作スキルが必要
Somera設備プランゼロ¥9,800/月設備30台・ユーザー3名

紙やExcelは「道具代」がかからない代わりに、入力・検索・集計に人の時間を使います。Someraはその人の時間を削減し、データを自動的に蓄積・集計します。

3. 「データはお客様の資産」という設計方針

3.1 解約してもデータは手元に

SaaSを導入するときの懸念として「ベンダーロックイン」があります。使い続けるほどデータが蓄積されるが、もし解約したらそのデータが使えなくなるのでは——という不安です。

Someraは、蓄積した設備カルテのデータをいつでもCSV・PDFでエクスポートできます。解約する場合でも、設備の計測履歴・点検記録・修理履歴はすべて持ち出せます。

「データはSomeraが所有するものではなく、ご利用企業が所有するもの」という考え方が設計の前提にあります。

3.2 価格を変えないための考え方

Someraは中小工場をターゲットとしています。大企業向けのシステムと同じ価格設計にすると、中小工場には手が届かない。

「大企業だけが使える保全技術を、中小工場でも使えるようにする」というSOMのミッションに沿って、価格は「中小工場の担当者が稟議を出せる水準」に設定しています。

¥9,800(設備プラン)という金額は、「担当者が工場長に提案しやすい水準」として意識して設定しました。数十万円のシステムでは稟議が通りにくい。でも月1万円以下であれば、効果の説明と合わせて承認を得やすくなります。

4. SOMEQUIPとSOMPIPEからSomeraへ

4.1 「診断」から「管理」への自然な移行

SOMEQUIPやSOMPIPEは無料・登録不要でダウンロードして使えます。まず診断から始めて、「設備の傾向を追いたい」「記録を蓄積したい」というニーズが出てきたタイミングでSomeraを導入する——この段階的なステップを想定しています。

無理にSomeraから始める必要はありません。SOMEQUIPで配管を計測してみて「これで十分」と感じるなら、それで構いません。Someraは「もっと管理したい」と感じたときに使い始めればいい。

4.2 保全の「入り口」を広く、「出口」を深く

SOMEQUIPとSOMPIPEは、保全の入り口を広くするためのツールです。無料・簡単・スマホだけで使える。スクリーニングとしての振動診断をすべての現場で可能にします。

Someraは、その先の「管理の深さ」を担います。計測した記録を蓄積し、傾向を見て、チームで共有し、報告書にまとめる。保全の成熟度を段階的に高めていく仕組みです。

この2層構造が、SOMが目指す「保全の民主化」の全体像です。

5. まとめ:「まず試す」ことを価値体験の出発点に

Someraの「まず3台・無料」は、料金上の優遇策というよりも、「保全記録デジタル化の価値を体験してもらうための設計」です。

使ってみて「管理が楽になった」「設備の傾向が見えた」「報告書が楽になった」という体験が生まれてから、価格の妥当性を判断してもらえればよいと考えています。

📌 この記事のポイント3つ

  1. 「まず3台・無料」の設計は「使ってみてから価値を判断してほしい」という思想——クレジットカード不要で即日開始できる
  2. 設備プラン¥9,800/月の費用対効果は「突発停止1件の損失」との比較で考えると見えやすい
  3. 蓄積したデータはいつでもエクスポートできる——データはお客様の資産という設計方針

💡 明日から現場でできること

  • まず無料プランでSomeraをダウンロードし、気になる設備3台のカルテを作る
  • 1か月間使ってみて、「計測記録の継続」「チェックリスト実施」の手間を体感する
  • 設備プランへのアップグレードを検討するときは、突発停止1件の損失額と比較して判断する

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