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どこで使う?どこまで測れる?―SOMPIPEの対応範囲と限界を知ろう

  • 執筆者の写真: Yusuke Yoshihara
    Yusuke Yoshihara
  • 12月2日
  • 読了時間: 3分

はじめに


SOMPIPEはスマホ1つで振動診断ができる便利なツールですが、「どの設備に使えるのか?」「本当に正確なのか?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

本記事では、SOMPIPEが現場でどのような設備に使えるのか、そして逆に「この条件では測定が難しい」など、使い所と限界について素直に解説します。

導入前に“できること/できないこと”を把握しておくことで、無駄なトライアンドエラーを減らし、SOMPIPEをより実践的に活用することができます。


目次

1. SOMPIPEが対応する設備と構造
2. 測定がうまくいく条件・やり方
3. 測定が難しいケースとは?
4. よくある「誤った使い方」と注意点
5. まとめ:使える現場を見極めよう

1. SOMPIPEが対応する設備と構造

SOMPIPEは、配管の簡易診断に特化したアプリです。現場での主な対象設備は以下のようなものです:

種類

使用例

工場用水配管

埋設配管でなければOK

蒸気配管

スマホによる計測ができればOK

薬液供給配管

漏洩リスクが高い配管に

その他配管

どんな配管でも計測できればOK

※基本的に「外側から触れられる」ことが前提になります。


2. 測定がうまくいく条件・やり方

SOMPIPEのセンサーはスマートフォン内蔵の加速度センサです。以下のような条件で安定した測定が可能です:

  • 設備が固定されていて動いている(稼働中)

  • スマホを直接金属部に接触(または磁石付きマウントで固定)

  • 設備があま不規則な振動をしていない(常用運転)


💡測定ワンポイント

  • 起動・停止中の測定は避ける(定常運転の比較がベスト)

  • 手で持つ場合は可能な限りブレないよう固定


3. 測定が難しいケースとは?

以下のような条件下では、正確な測定が難しくなります:

条件

理由

近くに高速回転している機器がある場合

高周波はスマホセンサでは計測できない

高温部・水没部

スマホが使えない/安全性の問題

非接触部・防振ゴム付き構造

測定振動が伝わらない

搬送ラインや変動負荷

一定条件で測れず、比較ができない

→ こうした場合は、将来的に外部センサ拡張版の導入が必要になります。


4. よくある「誤った使い方」と注意点


  • 振動の少ない部位で計測する → 手で触れて振動を感じる部位で計測しましょう

    ※手で触れて振動を感じない部位は振動による疲労で不具合が起きる可能性は低いです。

  • 停止中の設備を測っても意味がない → 接続機械,周辺機械の稼働により配管は励起されます。

🧠 正しく測るには?→「振動で厳しい部位はどこか」「不具合が起きる稼働状態か」を意識することが重要です。


5. まとめ:使える現場を見極めよう

SOMPIPEは、配管の一次診断として非常に有効ですが、万能ではありません

測れる範囲・使い方のポイントを把握すれば、「これはSOMPIPEで測れる」「これは無理だ」と判断できるようになります。

ポイントまとめ:

  • 設備:配管全般

  • 条件:稼働中/金属部への接触が可能/常用運転

  • 限界:高速回転/高温・水濡れ環境/非接触機構は難しい

正しい場所・正しい条件で使うことで、「誰でも簡単に」振動診断ができる環境が実現します。


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