加速度センサーの種類と特性──用途で選ぶ最適なセンサー
はじめに
「振動測定をしたい」と考えたとき、測定器を選ぶ前に決めるべきことがあります。それは**「どのセンサーを使うか」**です。
加速度センサーには、MEMS型、圧電式、静電容量式、水晶振動子式など、複数のタイプがあり、それぞれ得意・不得意があります。高価なセンサーが常に最良とは限らず、測定対象と目的に応じた選択が重要です。
この記事では、各センサーの特性を理解し、「どんな時にどのセンサーを選ぶべきか」の判断基準を提供します。
この記事は、振動測定器を選定する技術者・センサーの仕様を理解したい保全担当者・測定精度を向上させたい実務者の方に向けて書かれています。
💡 この記事で得られること
- MEMS型・圧電式・静電容量式・水晶振動子式の特徴と違い
- 周波数帯域・感度・価格の比較表と選定基準
- 測定対象別(ベアリング・配管・建築物)の最適なセンサー選択ガイド
加速度センサーの4つのタイプ
| タイプ | 周波数範囲 | DC応答 | 価格帯 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| MEMS型 | DC〜1kHz | ✓ | 低(0.1〜5万円) | 一般診断、IoT監視 |
| 圧電式 | 0.5Hz〜50kHz | ✗ | 中(3〜30万円) | ベアリング診断、高周波測定 |
| 静電容量式 | DC〜10Hz | ✓ | 中〜高(10〜50万円) | 地震計、超低周波測定 |
| 水晶振動子式 | DC〜400Hz | ✓ | 中〜高(10〜30万円) | 建築モニタリング、微小振動 |
センサーの比較と選定基準
総合比較表
| 項目 | MEMS型 | 圧電式 | 静電容量式 | 水晶振動子式 |
|---|---|---|---|---|
| 価格 | ◎ 0.1〜5万円 | ○ 3〜30万円 | △ 10〜50万円 | △ 10〜30万円 |
| 周波数範囲 | DC〜1kHz | 0.5Hz〜50kHz | DC〜10Hz | DC〜200Hz |
| DC応答 | ✓ | ✗ | ✓ | ✓ |
| ノイズレベル | 中 | 中 | 低 | 超低 |
| 精度 | ○ | ◎ | ◎ | ◎◎ |
| サイズ | ◎ 数mm | ○ 20〜30mm | △ 50mm | △ 50mm |
| 長期安定性 | △ ドリフトあり | ◎ 安定 | ◎ 安定 | ◎安定 |
選定フローチャート
📌 用途に合ったセンサー選択が測定精度を左右します。
- 🔬 周波数 < 1kHz、予算重視 → MEMS型
- 🔬 周波数 1〜50kHz → 圧電式
- 🔬 超低周波・DC測定 → 静電容量式
- 🔬 超低ノイズ必須 → 水晶振動子式
まとめ
加速度センサーは、MEMS型・圧電式・静電容量式・水晶振動子式の4つが主要なタイプです。
📌 重要なのは、「最も高価なセンサーを選ぶ」ことではなく、「測定目的・周波数範囲・予算に応じた最適なセンサーを選ぶ」ことです。